トロリー(トロッコ)問題というのは、単発の状況でどちらかを選ばせておしまいというものではない。そうではなくて、類似の様々な状況設定を検討していく中で、社会的決定に関する倫理的判断の論拠やその整合性を問うことにこそ、その眼目がある。
他分野の人にそういう(アカデミックな)位置づけを説明するのは、ちょっと難しいかもしれない。「囚人のジレンマ」のようにきれいに説明のつくモデルでもないし、「奴隷契約」(つまり権利主体が自らの権利主体性を自発的に放棄すること)のように明確な矛盾を突きつけるものでもないし、「共有地の悲劇」のように明確に特定の問題状況を示唆するわけでもないし……。
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