こないだ服屋でゼブラ柄のパンツをレイじゃん!!!! ってあやうく買うとこだった
レイはパンツじゃないからなんとか耐えた
そんなにツボってないはずなのになんで買う寸前まで行ってしまったんだ 実はめちゃくちゃツボってるのかこの映画わしw
いい役者の演技には、必ず「キャラクターにとっての必然」が存在している
すべての創作物にはそれの「あるもの」と「ないもの」がある
あの俳優さんは絶対に「ある側」だと思うし、あの衣装のあきらかなクィアみは絶対に明確な演出があるのだが、わからない人にはわからないだろうし、意味もわからないだろう
在日、ヤクザ、政府の犬、殺し屋、守られない子どもたち、様々に描かれた「寄る辺なき者たち」の中にクィアが入っていないわけがなく、そこに、シナリオ的にはどう考えても普通に女性で違和感のないキャラクターをトランスジェンダーにしたあたりからも、親クィアな目線があるわけで、あの衣装が「そのつもりはない」わけがない
で、まあもともとあの俳優さん、私生活からその気配があるっちゃあるよね……
だから、レイの設定はやっぱり役者さんの解釈なのかなという気はする
なんでレイがクィアかどうか気にするかと言うと、そもそもなぜレイは兄貴と兄貴側の人間たちに「存在を消されて」いたのかという……殺し屋であることも、例えば手に負えないサイコパス的性格であることも、ヤクザ社会から「存在自体を抹消」されるような類のことではない むしろやばいのが手駒にいる、という箔として噂になっていて然るべきことで……
しかも、葬儀の時何の問題もなくすっと寺に入れた時点で、少なくとも、組の連中はレイの存在を知ってはいたわけだ
でも、組織がターゲットとして兄の身辺調査をしたときは存在が消されていた
公的な書類からさえ消されてしまった、組からも存在は認知されているのに無視されている弟が、それでも最後に兄の死に顔を見て、兄の復讐で自暴自棄に命を投げ捨てるような行動をする、というそのあたりの動機が完全にあの映画では消されていた
やっぱりそこにもわたしは「レイの存在を消した兄と兄側の組織」と同じ動機を感じる
語られるべき部分を丸ごと削除された、黒塗りのアンタッチャブルになった感覚
この映画はファッションがすごく特徴的だったよね
レイの服装はかなりクィアみがあって、少なくとも男性表層で生きてる男性俳優さんがやってたトランスジェンダー役のコスプレっぽさを強烈なクィアみで包みこんで”ホンモノっぽさ”を加味していたように思う
あそこらへんには裏設定がありそうな気もするけど、もしあったところで、きっと差別がなくなるまでは公表されることもないのだろうな